ORとはなんだ?

5.小遣いせびる子供を困らせよう

子供とは小遣いをせびる動物なり。

一度、困らせてみませんか。小遣いをやらないというのではありません。頭を使わせるゲームをやらせるのです。「いくら欲しいのだ」などと子供に聞いてはいけません。親の裁量で決めればよいのです。足りなければ貯めてから使うことを教えるのです。小遣いとはそういうものであるべきです。必要なものは親が買えばよいのです。今の子供はゲームに明け暮れていますから、けっこう乗ってくるかも知れません。

封筒 3枚
金額を書くおもちゃの小切手 3枚(本物でもよい)

を用意し、3枚の小切手に金額を書きいれて下さい。子供のいうとうりに書いたりなどしてはいけません。親の権威が失われます。子供が思わぬような金額を書きいれてやるとことも大切かも知れません。とにかく3枚の金額は違った額がよろしいでしょう。うまく大金をせしめたら、それはご褒美ということにすればいいではありませんか。

親の腹を読まれないためにもある範囲の金額からランダムに選ぶことをお勧めします。(ランダム抽出法はよけいなお話5-1参照)

それから、子供にはいくら入っているという事前に情報はまったく与えないことにしておきましょう。

さて、このゲームには簡単なルールがあります。そのルールを流れ図で示しておきます。

3枚の小切手をそれぞれ封筒にしまい、どれがどれだかわからないように1枚ずつ子供に開示していくのです。

子供の前を置かれた封筒を取ってもよいし、流してつぎに進んでもよいのです。子供が封筒をとったら、それが小遣いとなります。ゲームは終りになります。

子供が取らずに流した場合は、いくら入っていたかがわかることになります。ここが、ゲームの所以となるところです。つまり、流すことも情報を得るための戦略になるのです。

2回見送ったときは、自動的に最後の封筒が小遣いになります。

このルールを子供に説明してやって下さい。そして、どんな戦略で封筒を選ぶかを考えさせるのです。考える時間は無制限です。それまで小遣いはもらえないのですから。

子供の困る顔が想像できるでしょう。頭のよい子にするには、ものごとをただ憶えさせるだけでは駄目です。ただのマニュアル人間になるだけです。自分で考えさせて、自分の決定に従うことを訓練することです。独立自尊の精神を養うというのはこいうことなのです。

はじめは最初のを取ろうかとか、2回目のを取ろうかと考えるかもしれませんが、どうでもいいのです。とにかく、やらせて小遣いをやることです。この次せびりに来る時までに勉強しているかもしれませんし、続けてやっていると経験で何らかの知識を得るかもしれません。

これは旦那が奥さんに小遣いをくれなんて言ったときに、奥様が旦那相手に同じことをやると、旦那の知的レベルが測れるかもしれません。

よけいなお話5-1

INDEX       NEXT